貨幣はその昔、実態がありました。
「金」です。
以前はドルを政府にもっていくと、同じ価値の金と交換してくれたのです。それが、ドルと金の交換停止となり、ドル紙幣の担保は、金から国の債務の履行能力に変わりました。
つまり、ドルが価値を持ち続けるのは、アメリカ国債が償還しつづけられるという予想の元です。日本円も同様。これが担保になるのです。
その担保が健全な限り、皆は信用して、ドルや円を受け取ります。受けっとったドルが支払いに使えるだろうと考えるからです。だから流通します。
しかし、国はデフォルトに陥ることが歴史的には証明されております。日本も過去2回ありますよね。
新興国のデフォルトは、最近でもよく聞く話です。
ようするに、貨幣の担保ってそのレベルの信用力なんです。
ただ、日本では当たり前になっているからこそ、まったくそのようなリスクを考えている人がいないということです。それを不安に思っている人は、すでにゴールドなどの現物資産に交換しているはずです。
そしてこの担保能力にアンチテーゼを送ることになったのが、「ビットコイン」です。
ネット上での決済や送金に用いられる仮想通貨は、開発者は日本人ではないかと言われており(私はそう信じています)、その人が土台を作り、賛同した海外のハッカー集団などが肉付けしたという噂。
もともとネット上でやり取りされる仮想通貨も、投資というより投機の対象として注目を集め価格が高騰。
その普及のきっかけは、ここ数年続いている欧州経済に対する危機感などが発端だと思います。中央銀行を介さず、格安の手数料で取引できるという利便性が人気の理由です。
周りでも興味を持っている人は多いですが、確かに交換手数料が圧倒的に安いですから、為替リスクに悩む人たちは情報に飛びつきます。
また、ビットコインの供給には上限がもうけられています。
2100万ビットコインという発行上限で、これ以上のコインは絶対に生成されません。これはシステムによって確立されているので、崩れる事はありません。人為的にはどうにもならないようになっているとか。
今の貨幣は中央銀行が刷りまくっていますから、この意味ではビットコインのほうが信用できます(^^)
ただ、サイバー攻撃で取引所がストップしたり、アメリカも規制に動き出すなど、まだまだ完全普及には茨の道が続きます。
どうなるのでしょうね、ちょっと注目しています。
実は、この内容は私がこの業界に入る前に書いたものです。
ですから4年ぐらい経っていますね。
でも今読んでもそれほど間違っているとは思えません(^^)
この時は完全な「評論家」。
評論家がいかに儲からないか、身に沁みました(爆笑)